金井 武 院長(センター南脳神経外科クリニック)のインタビュー

センター南脳神経外科クリニック 金井 武 院長

センター南脳神経外科クリニック 金井 武 院長 TAKESHI KANAI

東海大学医学部卒業後、同大学病院脳神経外科に入局。大学病院や関連病院、地域密着型専門病院を経て、出血性脳卒中や重症頭部外傷などの治療、脳梗塞を中心に脳卒中の治療とリハビリに携わる。その後、産業医として企業健診の経験を積み、2019年10月、センター南駅直結の光ビル4階にセンター南脳神経外科クリニックを開院。

脳神経外科専門医が、企業健診の経験を経て開業

小学生の頃、喘息で通院していた病院の小児科医に憧れをもったことが、医師を目指す一番のきっかけになりました。医師以外の道を考えた時期もありましたが、子どものやりたいことを尊重する両親のお陰で、様々な選択肢の中から最も興味のある医療の分野を選び医学部を志望しました。東海大学医学部卒業後、同大学病院脳神経外科に入局。医学部卒業前の臨床研修で、先輩の脳神経外科医が懸命に働く姿を見て感銘を受け、一刻を争う中でも正しく脳の病気を判断できる医師になりたいと思いました。大学病院や関連病院、地域密着型専門病院では、出血性脳卒中や重症頭部外傷などの治療、脳梗塞を中心に脳卒中の治療とリハビリに携わりました。その後、脳神経外科クリニックに勤務するが、一時脳神経外科から離れ、企業健診の経験を積み、2019年10月、センター南駅直結の光ビル4階にセンター南脳神経外科クリニックを開院。もともと、こちらの地域に住んでいる友人が多く、よく遊びに来ていました。ご縁があって、住みたいと思っていた憧れの街で開業をすることができました。利便性が良いだけでなく、これまで医療連携をおこなってきた、横浜労災病院、横浜市立市民病院、横浜市立大学医学部附属市民総合医療センターが横浜市営地下鉄沿線にあることで、信頼している先生とのネットワークを活かせるということもこの場所での開業を選んだ理由です。

CT検査やMRI検査でより納得できる診断を

当院は、40~50代を中心に幅広い年齢層の方にご利用頂いています。受診される患者さんに多い症状として、頭痛、頭をぶつけた、眩暈などが挙げられます。頭痛でお悩みの方が一番多く、普段デスクワークをしている方に多い症状と言えます。「典型的な筋肉の緊張」「血管の拍動を痛みとして認識してしまう」というような原因で頭痛を引き起こすケースがほとんどですが、神経症状がなく頭痛のみの症状であっても、脳腫瘍等の比較的大きな治療を要する疾患である可能性はゼロではありません。これは、100人診て1人いるかどうかの割合で数としては決して多いとは言えませんが、どんな症状であっても想定外の病気が隠れていることがありますので、症状に合わせてCT検査・MRI検査をして頂くことをおすすめしています。脳の画像を見ることは、患者さんご自身が状態を把握し、納得できる一番説得力のある手段です。当院では、予約することなく、診療時間内であれば何時でもCT検査・MRI検査を受け付けており、検査当日に結果について画像を見ながらご説明致します。例えば、脳梗塞を疑っている場合は、すぐにでも検査をして診断がつけば急性期治療によって大事に至らずに済む場合もあります。早く検査をすることで、全ての方の可能性を潰したくないので、当院はあえて予約というシステムをとらずに、今困っている方を最優先で対応できるような体制をとっています。また、「何かしらの症状はあるものの何科にかかれば良いのか分からない」といったお悩みの方に対しても積極的に対応しております。

長く健康で過ごすため、年に一度は健康診断

頭痛などの自覚症状がなくても、企業などの健康診断でイエローカードが出たら一度頭のMRI検査をおこなうことをお勧めしています。特に三大生活習慣病と呼ぼれる「高血圧、脂質異常症、糖尿病」のいずれかに注意するべきという結果が出たら、その時の脳と血管の状態を知っておくと良いでしょう。検査の結果、脳や血管に既に変化が出始めているということであれば、早めに服薬治療を検討したり生活習慣の改善を検討するなど、生活習慣病に対して何らかの行動を起こす良いきっかけになると思います。長く健康で過ごすために最も手軽な方法は企業などで受ける健康診断の「結果を活かす」ことだと思います。各種がん検診を含めた人間ドックなどを受けられれば更に良いですが、大切なのは「結果を活かす」ことです。早めに異常を見つけるという意味では年に一回の健康診断を受けることは非常に有効です。健康診断だけで全ての病気が判明するわけではありませんが、脳卒中や心筋梗塞など大病に繋がる芽は摘めると思います。健康診断を受けたのであれば、しっかり結果を自分のものにしないと意味がありません。健康診断の結果について、どう判断すべきか分からない点があれば、ぜひご相談下さい。いずれは当院でも脳ドックや健康診断を実施し、それらを通じて脳卒中や心筋梗塞などの大病予防に繋げていきたいと考えています。

患者さんと真摯に向き合い、安心して頂ける診療を

患者さんと向き合う中で一番気を付けていることは、必要以上に不安を与えないことです。患者さんは、基本的には「安心をしたい」「大丈夫と言ってもらいたい」と思ってクリニックまで足を運んでくださるので、極力その気持ちに応えられるように対応したいと思っています。「確立的には、このぐらいの数字で、このような状況になり得る可能性がある」と、事実をお伝えするのは大事ですが、極端に患者さんの心配を煽る必要はないと思っています。心配しなければいけない状態なのか、そうでないのかは明確にお伝えするようにしています。患者さんが、病気やご自身の状態についてよく分からずに不安になるということはありますが、一人で悩む必要はありません。ご納得・ご理解頂けるまで何度でもお話をさせて頂きますし、ご家族の方も含めご説明させて頂いています。病気になってしまった方を治す先生は大切な存在ですが、病気にならないように考えて行動をする先生も患者さんにとって必要な存在と考えていますので、私としては、 皆様がなるべく健康で過ごせるように、医師としてできることをして、ベストを尽くしたいと思っています。

これから受診される患者さんへ

近年、医療の情報は、インターネット等を通じて手に入りやすい状況ですが、どの情報が正しいのか判断が難しいことがほとんどです。例え同じ病名であっても、人によって病状が全く異なり、適切な治療方法は人それぞれです。対応する医師の経験によっても治療の選択肢は変わるので、一つとして同じ治療はありません。私自身のこれまでの経験や知識で分かり得ることは、可能な限りかみ砕いてご説明をしますので、何か心配なことがあればお一人で悩まずにいつでもお越し下さい。私の専門外の治療や更に専門的な治療が必要な場合には、適切な病院をご紹介致しますので、脳神経外科だから敷居が高いと思わずに何でもご相談下さい。


※上記記事は2019年11月に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

センター南脳神経外科クリニック 金井 武 院長

センター南脳神経外科クリニック金井 武 院長 TAKESHI KANAI

センター南脳神経外科クリニック 金井 武 院長 TAKESHI KANAI

  • 出身地: 神奈川県
  • 趣味: ドライブ
  • 好きな映画: 『スタンド・バイ・ミー』『パーフェクト・ワールド』
  • 好きな言葉・座右の銘: 安心
  • 好きな音楽・アーティスト: 宇多田ヒカル、倉木麻衣、ジャズ、クラシック、ロック、その時の気分に合わせてなんでも
  • 好きな本・愛読書: 池井戸潤、塩野七生『ローマ人の物語』、ダン・ブラウン、栗本薫
  • 好きな場所・観光地: 鈴鹿サーキット

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