好きが高じてお医者さんの世界に
学生時代は歌が好きでした。カラオケ大会に出たり、趣味で作曲をしたりしていました。そんなある日プロの歌手を目指している知り合いから、「歌手を診れる耳鼻咽喉科の先生がいなくて困っている」という話を聞きました。そこで音声障害を専門に診れる医師を目指して、耳鼻咽喉科では歴史と伝統のある東京慈恵会医科大学で、耳鼻咽喉科医を目指す事となりました。
2021年7月1日に「そらいろ耳鼻咽喉科センター北駅前院」を開院致しました。場所は横浜市営地下鉄センター北駅より徒歩1分です。
みみはなのどでお困りの、地域の皆様に貢献できるよう、精進していきます。
声で悩む多くの皆様の力に
音声障害の診断と治療は専門性が高い分野です。声を酷使してできる病気には声帯に炎症を起こす声帯炎、声帯にペンだこができる声帯結節などがあり、歌手や保育士、教師に多く見られます。一方であまり声を使う機会が少ないと声帯がやせ細ってしまい(声帯萎縮)、声が枯れやすくなったり誤嚥を引き起こす事があります。ですのでまずは「声を出しすぎが引き起こしている声枯れ」なのか、「声をあまり出さないことによって起きている声枯れ」なのかを、内視鏡検査で調べる必要があります。また内視鏡検査のみでは診断が難しいケースも多く、当院では声帯の振動を、より細かく調べる機器である「喉頭ストロボスコピー」を導入しています。その他にも仮に病気が無かったとしても、潜在的に声に悩まれている方は沢山いらっしゃるのではないかと考えています。気軽に通えるクリニックで、そのような方々のお力になれれば幸いと考えております。
声の治療にはリハビリテーションが重要です。耳鼻咽喉科で行う声のリハビリテーションを、「音声治療」と言います。一般的な「ボイストレーニング」との違いは、実際に声帯の動きを内視鏡検査で判断した上で、医学的な根拠に基づいて行う「治療」である点です。試験的音声治療と言って、声帯の動きをリアルタイムで観察しながら、声の出し方を指導させていただく事もあります。
検査機器の充実
当院ではより正確に病気の診断を行うために、医療機器を充実させております。喉頭ストロボスコピーの他に、少ない痛みで安全に鼓膜切開を行う事のできる、またホクロの焼灼も可能なCO2レーザー、しこりやリンパの腫れの診断に有用な「超音波検査」、そして副鼻腔炎の診断に有用な「コーンビームCT」を導入しています。慈恵医大では副鼻腔CT画像を用いた、3次元音響解析の研究を専門にやっておりましたので、副鼻腔の画像診断に関しては院長の得意とするところです。コーンビームCTは胸部レントゲンよりも少ない被曝量で、副鼻腔炎の診断を正確に行う事ができるため、小学校高学年からの撮影が可能となります。また歯の炎症が原因で起こる歯性上顎洞炎の診断にも有用です。最近では重心動揺計やVOG等、めまいや脳梗塞の診断に有用な最新機器も導入しました。今後医師2名体制など、更なる機能拡充を予定しております。また音声専門病院として、保険適応外の医療機器の導入や、ボイストレーニングスクールの開設も、今後の目標としております。
より患者さんの悩みを伝えやすいWeb問診
当院ではWeb問診のSymviewを導入し、ペーパーレス化を推進するとともに、感染対策を徹底しております。来院する前に家の中でゆっくりと問診ができますし、より精度の高い診察が可能となります。
これから受診される患者さんへ
「そらいろ耳鼻咽喉科センター北駅前院」は木曜日、日曜日、祝日を除いた午前午後、診療を行っております。みみはなのどのことでお困りの事がありましたら、是非ご相談ください。
※上記記事は2021年6月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。