箕輪 髙博 事務長 & 徳永 裕子 介護主任(介護老人保健施設 都筑ハートフルステーション)のインタビュー

介護老人保健施設 都筑ハートフルステーション 箕輪 髙博 事務長 & 徳永 裕子 介護主任

介護老人保健施設 都筑ハートフルステーション 箕輪 髙博 事務長 & 徳永 裕子 介護主任 TAKAHIRO MINOWA & YUKO TOKUNAGA

選べる施設利用スタイルで、快適にお過ごし頂きたい

【箕輪 髙博 事務長】1996年に医療法人が設立し、都筑ハートフルステーションは2001年10月に開設しました。一般棟60床、認知症専門棟40床ある、100名の受け入れが可能な介護老人保健施設が誕生しました。当時認知症高齢者グループホーム(認知症対応型共同生活介護)を併設する横浜初の介護老人保健施設でもあります。
核家族化が進んでいる現代において、ご年配の方だけでなくお子様にとっても様々な年代の方と関わりを持てる場所になるよう、色んな人の気持ちが行き交う場所であって欲しいという経営者の願いが込められた施設で、今年で18年目を迎えました。当施設は80~90代前半の方を中心に、介護保険が適用となる40歳以上の方や、特定疾患に認定された方にご利用頂いております。長く地域にお住いの方だけでなく、地方からご両親を呼び寄せて暮らしていた方など、皆様のご状況は様々です。

【徳永 裕子 介護主任】
当施設では、大きく分けて、「通所リハビリテーション」「短期入所療養介護」「施設入所」の3つのサービスを提供しております。
「通所リハビリテーション」とは、自宅での介護をベースに日帰りで通ってい頂くスタイルで、「デイケア」とも呼ばれます。定員34名のデイケアは、日曜日と年末年始以外ご利用頂くことができます。
「短期入所療養介護」とは、短期間入所をして介助や支援を受けることで、「ショートステイ」を指します。重度になっても在宅でご家族の方が大変な苦労をされながらも生活を共にするケースは多く、ショートステイを利用しながら自宅での介護を続ける方は多くいらっしゃいます。少しでもご家族の方の負担を減らすことができるようにサポートをしております。
「施設入所」とは、ご入所頂き、介助や支援を受けながら生活していくというもので、当施設では100床と受け入れ規模が一番大きい部門になります。開設当初は、「歳を重ねてからあちこちへ引っ越しをするのはリロケーションダメージ(転居による悪影響)が大きいので、ご本人の意思でここにいたいというお気持ちがあれば長く過ごして頂きたい」という経営者の考えで出発しましたが、介護保険法の改正に伴い、在宅復帰が謳われるようになってからは、当施設も入所者を在宅へ戻す動きに力を入れています。現状では、在宅に復帰できる方は一生懸命リハビリがおこなえるよう万全のサポートをしています。一方で、「特別養護老人ホーム」通称「特養」への入所待ちの方も多く、移動をされたあとも長く健康でいられるように、全面的に支援をおこなっています。中には、「在宅にも戻れない」「特養にも入れない」など90代後半や100歳を超えるご高齢の方へは、こちらで穏やかに人生を全うされるよう最期の看取りまでサポートしております。

お一人おひとりに合った生活環境で、在宅への復帰をサポート

【箕輪 髙博 事務長】私たちの施設は「老健」と言いますが、新聞やニュースで「特養」と言う言葉を聞いたことがあっても、施設としての違いをご存じない方の方が多いように思われます。施設でのレクレーション等似ているところもありますが、大きな違いとしては、入所からお亡くなりになるまでお過ごし頂けるのが特養で、リハビリをして在宅復帰を目的としてサポートをするのが老健の役割です。
老健では、在宅復帰を目指して精力的にリハビリに励み自宅に戻る方が多くなり、明るくにぎやかな雰囲気もあります。在宅復帰を目指しておりますが、特養への待機、お看取りも含めて老健でも特養と同じようにお過ごし頂けます。入所の際に、ご本人も含めご家族の方が今後どうしていきたいかで選ぶ施設は異なりますので、まずはご相談に来て頂くことから全てが始まり、手続等その後の流れについての詳細を説明させて頂きます。基本的にはベッドに空きがあり、手続きがスムーズにいけばすぐにでも入所が可能です。また当施設では、ご利用者の方がその人らしく生活できる環境を提供することをモットーにしております。運営理念の中でも人権と安全が謳われていますが、人権を守っていくということは、ご利用になる方が自由に動ける環境を作っていくということで、逆に自由であるがゆえに転倒されたりといったリスクが伴います。このようなリスクを回避するためにも、施設内の環境を整える、ご年配の方の行動を理解する、また、万が一転倒された時に大きな怪我につながらないような衣服を身につけてもらうなどの配慮をしています。

お子様と触れ合いを大切に、みんなで楽しめる行事やイベントを開催

【箕輪 髙博 事務長】当施設の隣には同経営者による保育園があり、お子様との触れ合いができるよう積極的に交流をとっています。夏祭りなどの行事にもお子様が参加することも多く、利用者の方の楽しみになっているようです。施設としてはまだまだやらなければないない課題は多く、地域とのつながりを強化していきたいと思っています。最近では、デイケアに通われている方のご家族に対して、健康教室を開催しています。参加者がご自身の健康状態を把握し、身体や介護予防に必要な運動について学ぶ場になっていますので、今後は地域の方も参加できるようしていきたいと考えています。また、いざとなった時に慌てることのないよう、施設利用に関して理解を深める機会を増やしていきたいと思います。

【徳永 裕子 介護主任】
当施設ではご利用になる方が快適にお過ごし頂けるよう様々な工夫をしています。例えば、お月見にお団子を飾るなど、二十四節気に絡むお節句の行事を大事にしています。お誕生日はそれぞれが主役となる数少ない場面になりますので大々的におこない、その他には音楽会を開催しプロの方をお招きすることもあります。お天気の良い日には車でお出かけをしたり、いつもと雰囲気を変えてお食事を頂くこともあります。例えお忘れになっても、その瞬間楽しかったと思って下さることを提供していきたいと思います。また、開設時に建物の設計にこだわり、光を多くとりこめるよう、施設内に吹き抜け造り、各お部屋にも窓ガラスが多いのが特徴で、「全ての人に光を」という経営者の考えが見て取れる建物です。回廊式で4人部屋が主体となっており、無機質にならないように配色にも気を配り、明るい雰囲気を心がけています。

ご家族の方のケアも含めた丁寧なコミュニケーションと正確な情報共有を

【徳永 裕子 介護主任】老老介護と言われるように、ご家族の方も年齢が高いというケースが増えていますので、一つ一つ確認をとりながら、本当にご理解頂けているのか気を配りながら丁寧にお話をするように心がけています。施設をご利用になる方は、ご家族と離れてせつない思いから、施設やご家族に対する不満や思いのたけをストレートに話すことが多々ありますが、これはとても自然のことで、お話をすることが一種のストレス解消になることもあります。そのような内容であっても、ご家族の方と共有をすることでトラブルにならないよう、ご家族の方も含めてケアしていくように努めています。どのようなご状況の方であっても、人としての尊厳が失われることだけは絶対に許されないことです。
歳を重ね、色々な障がい(最近では「個性」とも言われています)を抱えていらっしゃるので、その方の気持ちを推し量れる職員の集まりでありたいと常々思っています。また、私たち職員の間では情報共有を欠かさずにおこなうことを一番の課題にしています。お互いに分かっていたと思っても、実際にはうまく伝わっていないと、ミスや感情のこじれに繋がる原因になりますので、何度もカンファレンスで共有し合い、認識を一致させることに重きをおいています。看護師や介護士など、どの専門分野においても、それぞれがプロとしての能力を尊敬し、協力し合いながら仕事をすることで、非常に良い連携がとれていると感じています。

これからご利用を検討されるみなさまへ

【箕輪 髙博 事務長】ご家族のお悩みの中には、当施設で解決できないことも多々あると思いますが、少しでも関係があると思われれば遠慮なく何でもご相談下さい。例えこちらで対応が難しい案件であっても、解決に繋がる糸口が見つかることもありますので、その際は他の事業所や窓口をご案内致します。是非皆様には、地域の施設を上手に活用して頂ければと思います。

【徳永 裕子 介護主任】
10年ほど前、似た趣旨の取材を受けた際に、当時在籍していた介護士がご利用になるご家族の方に対して「どうぞ弱音を全部吐いて下さい」と話していたのを耳にして、その時からこの言葉が胸にささっています。
「これまで一生懸命家族と頑張ってきたけど、困っている、限界がきている、力を貸して欲しい」など、ご家族の方の弱音や本音を全て受け止められるよう、何でもお話ができる関係でありたいと思っています。「家族の事なのに、自分たちでできなくて恥ずかしい、もっとできるのではないか…」と、後ろめたさを抱えたまま、入所を決断されるケースもあります。入所した後も間違っていたのではないかと悩み続けるご家族の方へ、入所への決断は間違っていなかったと自信を持ってお伝えできます。私たちができる限りのサポートをさせて頂きますので、どうぞ安心してお任せ頂きたいと思っています。

※上記記事は2019年9月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

介護老人保健施設 都筑ハートフルステーション 箕輪 髙博 事務長 & 徳永 裕子 介護主任

介護老人保健施設 都筑ハートフルステーション箕輪 髙博 事務長 & 徳永 裕子 介護主任 TAKAHIRO MINOWA & YUKO TOKUNAGA

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  • 好きな言葉: 【事務長】『どうにもならないことはない、どうにかなる』 【介護主任】『ありがとう』『感謝の気持ち』
  • 好きな音楽: 【事務長】80~90年代の洋楽 【介護主任】KPOP
  • 好きな観光地: 【事務長】アメリカ 【介護主任】毎年家族で旅行に行く長野県
  • 出身地: 神奈川県
  • 趣 味: 【事務長】日曜大工、車・バイクいじり、家庭菜園 【介護主任】ママさんバレー
  • 好きな本: 【事務長】浜口直太著『仕事のルール』 【介護主任】自己啓発本
  • 好きな映画: 【事務長】『トップガン』『E.T』 【介護主任】子供と見る映画

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