小室 芳弘 オーナーシェフ・小室 朋子 店長（Komu's Bakery)のインタビュー

ベーカリーカフェ「Komu's Bakery」

【小室 芳弘 オーナーシェフ】若い頃に1年半ほど、オーストリアのウィーンでパンの修行をしていました。修行の中で心を奪われたのは、ライ麦で作られるハウスブロート（家庭のパン）と、カイザーゼンメルという王冠の形を模したパンのおいしさ。これらのパンを日本の皆さんに味わってもらいたい。そんな想いを抱いて2019年4月、センター北駅近くにカフェを併設したパン屋「Komu's Bakery（コムズベーカリー）」をオープンしました。

【小室 朋子 店長】私は昔からパンが大好きで、 大学の卒業論文ではパンの研究をしていたほどでした（笑）大学卒業後は管理栄養士として働いていましたが、「パンの仕事をしなかったら、一生後悔する！」という思いに駆られ、パン職人になりました。

その後、職場で一緒に働いていた夫と結婚し、パン屋の独立を目指しました。「パン以外のことも知らなくては、パン屋は開けないだろう...」と思い、名のあるベーカリーカフェでホールスタッフやバリスタとして働くなど、様々な経験を積みましたね。念願叶ってオープンしたときは、2人目の子どもを妊娠中でした。子育てと経営の両立は大変ですが、やっぱりパンが大好きなので、毎日充実しています。

対面式のパン販売で、お客様とのコミュニケーションを大切にする

【小室 朋子 店長】お店の内装は私が考えました。親しみやすくて暖かみのあるイメージにしたかったので、茶色を基調とし、指し色にはオレンジをいれました。オレンジは、私の好きな色なんです。店に入ってすぐ目に飛び込むのは、ショーケースのパンたちです。お客様にパンを選んでいただき店員がショーケースから取る、対面式で販売しています。

近年では、お客様がパンを取ってレジに持っていくスタイルが多いですよね。しかし、パンにホコリや汚れがつきやすいため衛生面が心配だなと感じたので、対面式のスタイルを選びました。もうひとつは、お客様とのコミュニケーションを大切にしたかった、というのも大きな理由です。パンには一つひとつ個性があります。小さなプライスカードでは、パンの特徴をすべてお伝えすることができないと思ったんです。豊富な種類のパンをご用意しておりますので、気軽に聞いていただけたらと思います。

富士山の溶岩窯で焼くパンが人気！

【小室 芳弘 オーナーシェフ】当店は富士山の溶岩でできた窯でパンを焼いています。一般的なパン屋の窯は鉄のオーブンなんですが、溶岩窯の炉内は、一万年以上前の溶岩石でできているんですよ。

溶岩石で焼くパンは遠赤外線が強いので、その窯で焼いたパンは、通常のパンより水分保持することができます。この窯ならば高温を保ち続けることもできるので、フランスパンやライ麦パン、食パンなどは外側はパリッと、内側はしっとりと焼き上がるんです。

カフェでの一番人気は鶏肉サンド！

【小室 朋子 店長】カフェでの一番人気はご注文いただいてから作るホットサンド「鶏肉サンド」です。私は管理栄養士として働いていたため、どんなメニューでも栄養のことが気になるんですね。パンとお肉だけでなく、お野菜もとり入れてビタミンを豊富に含んだホットサンドを提供しています。お客様には栄養バランスのとれたものを召し上がっていただきたいと思います。

ホットサンドといいましても、パンを挟んで焼くようなホットサンドではありません。焦げ目が付く専用のオーブンで温めています。ふんわりした状態でおいしく召し上がってただけるように工夫したホットサンド、お持ち帰りいただく常連の方もいるほど人気です！ご自宅のオーブントースターで温めていただけます。

小室夫婦の、パンへの想い

【小室 芳弘 オーナーシェフ】当店のパンは保存料などは一切使用せず、油脂類はバターとオリーブオイルだけを使用しています。素材をそのまま使えば、自然と美味しいものができあがります。

ドイツパンのハウスブロート、カイザーゼンメルは、日本人が食べやすい味に改良して作りました。皆様にドイツパンを知っていただける入り口になれたら幸せです。

【小室 朋子 店長】 「どれにしようかな？」とワクワクした気持ちでパンを選んでいただきたいなと思っています。とにかく、お客様が笑顔になってもらっていたいんです！

お客様に健康的なパンを召し上がっていただくことが私の願いです。これからも新しいメニューを展開していきますので、ぜひお店にいらしてくださいね。