この道を志したきっかけや経緯を教えてください。
ベンチャーズの影響を受け、音楽に興味を持ち始め、中学3年生でギターを始めました。高校生の時にバンドを結成、「ヤマハ・ミュージック・コンテスト」に出場して入賞し、そのままプロの道に入りました。その後、牧秀夫とロス・フラミンゴス、ジョイベルス東京などでベーシストとして活動していました。
当時はギター等のリペアショップがあまりなく、修理に出しても時間がかかっていたので、自然と自分で直すようになったんです。もともと何かを分解して構造を見たりするのが子供の頃から好きだったんですね(笑)。そのうちにバンドのメンバーや他のミュージシャンからも修理を依頼されるようになりました(笑)。
元々お店を持ちたいという思いもありましたので、自宅に近いこちらで工房兼店舗という形で『ニブラム』 オープンしました。
ちなみに私は『バークレースクエアというバンド』で現在も音楽活動は続けています。
ビンテージギターの販売だけではなく、オーダー注文もできるのですか?
全てカスタムメイドで製作しています。木をいちから削り、形成から調整まで全て一人で行っています。人それぞれのプレイスタイルに合わせて全て製作します。お客さんは一般のお客さんをはじめ、徳武弘文さんや星川薫さん、六川雅彦さんなど、プロのギタリストやベーシストのお客んも沢山いらっしゃいます。そういう方はギターを持ってきて、何も言わずに「よろしく」と言って置いていかれるんですよ(笑)。
ギターを制作する際に一番大切な事は何ですか?
ズバリ”木”ですね。木材がよくないといい音質がでないんです。製作にあたってはアメリカから様々な色や種類の材木を輸入し、プレイされるジャンルに合ったものを選ぶところから始まります。ものによっては木を10年以上寝かしておくこともあるんです。木は毎日呼吸しています。日本は湿気が強いので、そのままつくると割れたり、変形してしまったりすることも多々あります。ギター制作というものは天候に左右されますので、途中まで削ってずっと工房に吊るしてあるものもありますよ。とても繊細な作業ですね。
重永さんのギターに対する思いをお聞かせください。
ビンテージギターを購入されて、弾かずに部屋に飾られている方もいらっしゃると思うのですが、飾るのではなくぜひ弾いてほしいと思います。楽器は弾かれるために作られたものですから、ボロボロになるまで弾きまくってほしいんです。ボロボロになって、私の手元に修理や調整で戻ってくるギター達をみると本当に嬉しくなるんです。
オーダーされた方が少しでも長く弾いていたいというギターをこれからも作り続けたいと思っています。
最後にお客さんへのへメッセージをお願いします。
当店ではリペアやカスタムオーダーだけでなく、ウクレレ、ギター、ベースのレッスンも行っています。レッスンを受けにこられる方も20代~70代までと幅広く、『この曲を弾けるようになりたい』、『本格的なレッスンを受けたい』など様々なご要望にお答えしていますので興味のある方は是非一度ご来店ください。また年に数回イベント等も行っています。併設しているカフェ『グリーン・カフェ』には、ギター好きが集まったり、ミュージシャンの方なども沢山いらしていただいています。こちらのカフェにも是非一度遊びに来てください。
※上記記事は2009.9に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。
nivram & GREEN Cafe’ 重永 剛 店長 TSUYOSHI SHIGENAGA
- 愛読書: 五木寛之
- 好きな音楽・アーティスト: Les Paul(ジャズミュージシャン)
- 生年月日: 1950年1月7日
- 出身地: 東京都
- 血液型: A型
- 趣味・特技: スポーツ(テニス、ゴルフ)、アウトドア