能和 幹雄 講師 & 大井 衛一 講師(電子工作教室 e-labo)のインタビュー

電子工作教室 e-labo 能和 幹雄 講師 & 大井 衛一 講師

電子工作教室 e-labo 能和 幹雄 講師 & 大井 衛一 講師 MIKIO NOWA & EIICHI OOI

お二人が教室を始めるに至ったキッカケと経緯についてお聞かせください。

【能和 幹雄 講師】二人とも技術者なんです。
僕はAV、オーディオビジュアルと呼ばれるものに特化した電子回路設計を主にやってきました。

【大井 衛一 講師】
私も一緒です。電気機器メーカーに足場を置いて、ホーム用のビデオデッキの電子回路設計を担当していました。

【能和 幹雄 講師】
私達の持っている知識、培ってきた経験を活かして、将来のある子ども達に何か還元することはできないかと思ったんです。子ども達の理科ばなれが叫ばれている現在、何か伝えてあげることが出来るんではないかと思い、この春(2010年)から「イーラボ教室」の企画を立ち上げることになりました。

教室の具体的な中身についてお聞かせください。

【能和 幹雄 講師】子ども達が普段は接することの無い道具。ラジオペンチやはんだごて、電動ドリルなどを使用して、ちょっとした興味を持ってもらえるような、何故なんだろう?と疑問に思ってもらえるような作品を子ども達と一緒に作っていきます。
例えば「ラジボール」。ガチャガチャのカプセルの中にAMラジオを組み込んだものです。
回路図や見本を参考にしてトランジスタやコンデンサをはんだ付けする。電動ドリルを使って、電池やアンテナを取り付けるための穴を開ける。普段はやることのない作業そのものが子ども達にとってはとても新鮮な体験になります。

外でしか遊ばない、爪を真っ黒にしてる子どもにはんだごてを握らせるとすごく集中します。学校の授業で45分、じっとしてられない子どもがはんだごてを握るとじーっとしてます。熱いもの、危険なものに対して集中力が高まるんでしょうね。
普段見ることの出来ない一面を目にすることが出来て、ひとりの親として嬉しくなります。

自分のつくったモノから音が鳴る。その一瞬の感動を是非、体験してもらいたいですね。

教室で心掛けておられることについてお聞かせください。

【能和 幹雄 講師】怪我をすることがないよう、安全面には最大の注意を払っております。
また、子ども達の興味が持続するよう、飽きさせないような工夫をプログラムの中に反映させることを心掛けています。

【大井 衛一 講師】
子ども達からすると、一口に電波と言われてもわからないわけです。我々は頭の中に常識として組み込んでいますが、電波って目に見えないものですから、実感ができないんですね。
そういった、子ども達からすると何で?と思ったことを大人の立場で曖昧に答えることがないように心掛けています。
適当に答える人って結構いますよね。これは君たちに説明しても難しいから。大人になればわかることだよとか。これは子どもにとって良くないことだと思っています。
疑問を疑問のままにしない。なるべく子どもが理解できる範囲できちんとちゃんと説明する。
子どもが疑問に思ったことはしっかり答えてあげる姿勢を大事にしていきたいと思っています。

電気についてひとつ、お教えいただけますか。

【大井 衛一 講師】電気は正直だということです。ちゃんと回路が出来てないと全く動きませんから。一個はずれてても動かない。正確に組んだつもりでも動いてくれない。どこか間違えているから動かないわけなんですが、そこが電気の難しさであり、面白いところでもあります。
ちゃんとやればちゃんと動いてくれるんです。努力が必ず結果となって表れる。
「ラジボール」にしても、ちゃんとつながって、しっかりと太陽に当てれば音が出るんですよ。当たり前のようなことですけど、やはりこれは嬉しくて面白いことですよね。

【能和 幹雄 講師】
いまの子ども達はゲーム等ハイテクなものに慣れていますから、企画当初は、果たしてこんなローテクなものを喜んでもらえるだろうかという不安がありました。
ですが実際やってみると、すごく喜ぶんです。面白いって。こんなに喜ぶのかっていうくらい(笑)。
ものをつくる。自分のつくったものが光る、鳴る、音が出る。そのことに反応する、興奮するというのは古今東西変わらないことなんだなとこの教室を通して僕も学びました。

最後に皆様へメッセージをお願い致します。

私達が子どもの頃と違って、いまは自分でつくらなくても全てを安く手に入れることができます。だからこそ、自分でつくるという体験が物を大事にすることにつながってくると思うんです。つくった人の気持ち、苦労を知ることになりますから。
鉛筆を手放さない日々を送っている子ども達が、ひと月に一回か二回、はんだごてを握るという体験は将来必ずプラスになると思うんです。この国は昔も現在も、ものつくりの国であるということに変わりはありませんので。
学研の「科学と学習」ってあったじゃないですか。僕なんて毎月、毎月それを楽しみにしてて。
この教室でつくることの楽しみをいまの子ども達に少しでも伝えることが出来たらなと思っています。
不思議や疑問がやがて興味になる。それがいくつかつながっていき、最後にカタチになればなと、そう思っています。

※上記記事は2010.8に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

電子工作教室 e-labo 能和 幹雄 講師 & 大井 衛一 講師

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  • 好きな本・愛読書: [大井講師]菊地秀行
  • 好きな映画: [能和講師]洋画・アクションもの [大井]E.T
  • 好きな言葉・座右の銘: [能和講師]一生勉強 [大井講師]ローマは一日にして成らず
  • 好きな音楽・アーティスト: [能和講師]ヴァン・ヘイレン [大井講師]矢沢永吉
  • 好きな場所・観光地: [能和講師]涼しいところ [大井講師]横浜
  • 生年月日: [能和講師]1969年6月6日 [大井講師]1961年3月20日
  • 出身地: [能和講師]千葉県 [大井講師]神奈川県
  • 血液型: [能和講師]A型 [大井講師]O型
  • 趣味・特技: [能和講師]ドライブ [大井講師]パソコンいじり、読書、ゲーム

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