山田 直樹 院長(山田歯科クリニック)のインタビュー

山田歯科クリニック 山田 直樹 院長

山田歯科クリニック 山田 直樹 院長 NAOKI YAMADA

大学卒業後、勤務医として幅広い症例に携わり、スキルを磨く。1991年、横浜市都筑区に開業。

この道に至るきっかけと、これまでの経緯をお聞かせください。

母の実家が医院を経営していましたので、両親の希望もあって医療の道を進みました。中でも私は細かい作業が好きだったので、歯科という分野が水に合っていたのだと思います。大学卒業後は、開業医の先生の元でお世話になり、分院長も経験しました。その後、「自分のクリニックを持ちたい」と考え、1991年に『山田歯科クリニック』を開院致しました。当時はまだ地下鉄も通っておらず、仲町台という駅もない状態でした。それだけに、これから始まっていく街で皆さんのお口の健康に貢献していくということを頭に描いての開業でした。
その当時は、テナントがほとんど見当たらない時期で、子どもを車の後ろに乗せて、建築中のビルをぐるぐる廻って探していたことを、今でも思い出します(笑)。

かみ合わせの治療に力を傾けておられると伺いましたが?

大学卒業後に私が勤務したクリニックの院長先生の診療方針が、「全顎治療」といって、一部分だけを治すのではなく、歯やはぐき、かみ合わせから全体を見て治していくというものでした。そこに、当時出始めていたインプラント治療を含め、総合的に診ていく診療でした。また、私は大学卒業後に『顎咬合学会』に入籍しました。この学会は開業医の先生が中心となって運営されており、日常の臨床に役立つ題材を数多く学べました。そうした環境の中で、徐々にかみ合わせについて興味を深めていきました。
「歯がしみる」「痛い」といった症状は虫歯によるものと思われがちですが、実は原因がかみ合わせにあることも多いのです。歯科に受診する一般的な症状が、実はかみ合わせが原因かもしれない、ということを皆さんに知っていただきたいと思います。また、かみ合わせの悪さが、肩こりや頭痛などの体の症状を引き起こすこともあります。
ご自分でかみ合わせが合っているかどうかを確認するには、両方の奥歯をそっと噛み、同じタイミングで噛めるかどうかをみていただきます。どちらかが早く接触したり、すいているようでしたら、かみ合わせのずれがある可能性があります。
クリニックでは、まずかみ合わせを確認し、問題点のある部分について調整をおこなっていきます。こちらでは基本的に天然歯に手を加えることはせず、詰め物や被せ物が入っている部分を調整していきます。歯並びによる場合や、すべて天然の歯の場合はしっかりと患者さんに説明をおこない、マウスピースの作成や矯正治療をおこなっています。
かみ合わせを治療したことで、いろいろな症状が改善すれば、かぶせ物をはずすなど歯の大々的な治療をしなくて済むかもしれません。また、肩こりや頭痛が軽減され、からだの調子も良くなればこれにこしたことはありません。ホームページのトップページに書きましたが、「かみ合わせ治療は、歯にもからだにもやさしい治療です」は、ここからきています。また、かみ合わせが整った後、歯は常時使うものですから、再びずれが出てくることがあります。そのため、当院では4ヵ月に1度虫歯やハグキのチェック、ブラッシングの確認とクリーニングと合わせて、かみ合わせの定期的なチェックを推奨しています。

診療の際に心掛けていることをお話しください。

出来るだけ患者さんに「見える治療」を提供するようにしています。たとえば虫歯の治療では、金属をはずす前、はずした後に鏡で見ていただきます。実際にどのように虫歯になっているか、どの部分に出来やすいかを、見て納得していただきながら治療を進めていきます。そんな一手間を惜しまないように心掛けています。こうして患者さんとの信頼関係を1つひとつ積み上げながら診療しております。

口内炎などは歯医者さんで見ていただくべきものなのでしょうか?

口内炎は、何科にかかってよいか迷われるところだと思います。私の経験から言いますと、この症状は「唾液の不足」が大きく関わっていると思います。お口の中は、食べ物などで細かい傷が数多くできます。通常この傷は、唾液の修復作用で自然に修復されています。ところが、その唾液が不足してくると、傷が傷のまま残り、それが口内炎となってしまうのです。この唾液が少なくなる現象を、ドライマウスと称します。その要因としては、鼻づまりなどによる口呼吸、ストレス、花粉症や風邪薬、あるいは精神薬等のお薬による唾液の分泌低下などです。口内炎が頻繁にできる方はドライマウスがあるか確かめてみてください。こちらでは、舌の運動やお口周辺のマッサージをおこなうことにより唾液の分泌を促すといった解決方法を提案しています。また、できてしまった口内炎に対しては、レーザー治療が有効です。大体その場で、痛みを軽減できます。口内炎はとてもつらいもので、少しでも早く治したいものです。ぜひかかりつけの歯科医に相談していただければと思います。

最後に地域の皆様へメッセージをお願いします。

歯がしみたり痛いと思っていても、しばらくすると気にならなくなって放置してしまう方は多いですよね。しかし、歯の病気は症状が出ないままに進行してしまうことが数多く見られます。そのまま放っておいたことで歯が割れたり、最悪の場合抜歯になるケースも少なくありません。ですから、ちょっとしたサインも見逃さずに歯科医院に行ってほしいと思います。特に問題がなくても、定期的に歯科検診で口腔内に問題がないかチェックもしていただくとよいと思います。最近では歯周病と全身の疾患に関係があることもわかってきています。歯の健康が体の健康に直結するということですね。また、かみ合わせの悪さが肩や首の凝り、頭痛、耳鳴り、めまいなどの原因になるとも言われています。当院では、かみ合わせ治療は基本的に特別な費用をいただかず、保険診療内でおこなうようにしています。気になることがあれば、ささいなことでも気軽に相談していただければと思います。


※上記記事は2021年7月に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

山田歯科クリニック 山田 直樹 院長

山田歯科クリニック山田 直樹 院長 NAOKI YAMADA

山田歯科クリニック 山田 直樹 院長 NAOKI YAMADA

  • 出身地: 兵庫県
  • 趣味・特技: ドライブ、花を見ること
  • 好きな言葉・座右の銘: 初心忘るべからず
  • 好きな本・愛読書: ビジョナリー・カンパニー
  • 好きな音楽・アーティスト: ビートルズ、山下達郎
  • 好きな映画: ミュージカル
  • 好きな場所・観光地: 箱根

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