鶴見 太郎 院長（東洋整体術仲町台療術センター)のインタビュー

この道を志したきっかけや現在に至るまでの経緯をお聞かせください。

お腹の病気をずっと抱えていました。すっきり治る病気ではなく、お医者さんには無理をせず体調をコントロールして付き合っていくしかないと言われていました。学生時代はそれで良かったのですが、就職して働きだすとそうもいかなくなりました。当時は別の仕事をしていたのですが、徹夜で仕事をこなさなければならないことも多々ありましたし、とにかく一生懸命働かなければならない。
無理をすると壊れちゃうよと言われていた自分の身体。でも働かなければならない。相反する矛盾の中に身を置いて、より自分の身体と会話をするようになったんです。もちろん健康でも無理はしちゃいけないんですけど、やむを得ず無理をしなければならないときに、どうすれば体を壊さないようにできるか？
そんなことを考えているうちに体調をコントロールする事そのものが段々面白くなってきちゃって（笑）。こういう道に進むのもいいかなと思い、整体やカイロプラクティックなどの学校を見学するようになりました。

東洋整体術の学校に出会ったのはその時です。実際に体験してみていろいろ受けた中で一番気持ちよかったということと、こんなにカラダってスッキリするんだという感動が大きかったことで入門を決めました。経絡とツボと筋肉のつながり、骨格の連動性。より多面的に身体の仕組みを捉えるという考え方に惹かれました。
その後、本部の方で修業をさせていただき、2007年に独立して当院を開院したのですが、開業する際には自宅のある上大岡から1つずつ場所を探していき、この街に辿り着いたんです。緑の多さと落ち着いた空気感のあるこの街がすごく気に入りましたね。

東洋整体術についてお聞かせください。

全身の経絡やツボの流れに沿って身体を調整していく東洋医学の要素に、主に骨格の矯正を施して症状の改善を図っていくカイロプラクティック。双方の良い点を取り入れた治療方法であると考えています。血流や神経系統の流れを良くすることによって自然治癒力を引き出し、骨格や筋肉の硬直した箇所をゆるめて様々な症状の改善を図っていきます。
施術の流れとしては、まずお話を聞いて症状を伺います。次に立ってもらったり、動いてもらうことで身体の何処に原因があるのかを見させていただきます。姿勢や動きの中で骨盤や身体の各部分の歪みが見えてくるんですね。
歪みの部分、ツボや筋肉のポイントをゆるめていく。ツボを押したり、揉みほぐしたり、あるいは引っ張ればゆるむ場合もありますし、回せばゆるむ場合もあります。その時の状態によって一番いい方法を選択して施術を進めていきます。

療術の際に心掛けていることをお聞かせください。

独りよがりな治療をしないように心掛けています。整体のイメージというと、痛がっていても有無をいわさずバキバキやっていく・・・。そんな想像をしている方も多いのではないかと思いますが、人それぞれ求めるものは違いますので、その方がしてほしいことをよく聞いて、私がしてあげたいことを押しつけないようにと思っています。もちろんどこをどういう順序で療術していくかは、はじめに私の中である程度イメージしながら進めていくのですが、症状に応じて全てこちらがお膳立てをして施術を進めていくのではなく、その人、その人との関係性の中で作り上げていくのが本当の療術だと思っています。例えばうつぶせになるのがつらいという方もいらっしゃいます。仰向けになるのがダメだという方も。
仰向けがつらいという方であれば、出来るだけ仰向けの体勢をとらなくて済むように施術を進める。仰向けになったとしても膝を立てる方が楽だとか、そういった方法を探していくんです。
痛いと訴えられる方に無理にその方法を押し通すのではなく、痛くない療術方法で対処していく。あらゆる筋肉や骨格は連動しているものですので、１つの症状に対して複数の療術方法で対処していくことが可能なのです。

『ぎっくり腰』という症状についてお聞かせください。

筋肉や骨格に負担が掛かり、固まってしまった部分を無理矢理動かそうとすると、いわゆる『ぎっくり腰』という症状が起こる場合があります。頭蓋骨の歪みや内臓が固まって起こるケースもありますね。硬直して動かなくなってしまっているので、そこを見つけてゆるめることで快方に向かいます。

原因や症状によっても異なりますが、当院では多くの方が1回の治療で普通に歩いて帰られます。施術前に自力で歩くことが出来ないという重い症状の方でも2回、もしくは3回の治療で歩けるようになります。9割方は1回の治療で元気に歩いて帰られますね。

最後に地域の皆様へメッセージをお願いします。

仲町台にセンターを開いてから4年目（2010年現在）になりました。初めて駅を降りて、この街に出会ったときからすぐにこの街が大好きになりました。そのときこの都筑で仕事をしたいと思った気持は今も変わりません。　新しい街に住む日本全国から集まった働き盛りのひとたちや、古くからこの土地で暮らしているひとたち。たくさんの出会いがありましたが、みんないい方ばかりです。
少しでも多くの方が笑顔で楽しい毎日を送れるように願って、ご来院されるおひとりおひとりに心を込めて療術させていただいております。
元気のいい子供たちの声で活気があり、家々の玄関先には美しい花が咲いていて、街の中の整備された公園はもちろん、駅から少し離れた地域にも美しい森や小川や畑に囲まれた緑ゆたかな風景が広がっている。そんなこの街のすばらしさがいつまでも続くよう、毎日の子育てやお仕事、生活にがんばっておられる方々の応援を、これからもさせていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

※上記記事は2010.9に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。