インタビュー/いなば耳鼻咽喉科

いなば耳鼻咽喉科 稲葉 鋭 院長

いなば耳鼻咽喉科稲葉 鋭 院長

CAREER

信州大学医学部を卒業後、耳鼻咽喉科を専門に研鑽を積む。2009年、「センター南駅」に開業。

この道を志したきっかけや、これまでの経緯をお聞かせください。

子供の頃に緒方洪庵やエドワード・ジェンナーが種痘をひろめた記述を読んで、免疫というものを知り「どうして病気にならなくないんだろう‥』と思い、そこから医療というものに興味を持ち始めたことがきっかけですね。大学で免疫学を学び始めましたが、勉強すればするほど難しく、重い言葉だということを知りました。免疫学は日進月歩。刻一刻と変わって行くので、夜も寝ていられないような状態なんですよ。
その後、大学院で病理学の研究をし、炎症、循環障害、代謝障害などを専門とし、頭頸部の癌病理を勉強しました。日本には腫瘍や癌の専門家は多いのですが、頭頸部の病理の専門家は少ないんですよ。
信州大学で教鞭も取りました。様々な研究や勉強を続け、平成7年に日本細菌学会感染病理学のシンポジウムに紹介され発表したことで、自分の研究に納得いくことができました。
横浜市立大学病院では癌などの腫瘍の診療を、その後8年間は癌治療後の緩和ケアなどにあたり、今年いなば耳鼻咽喉科を開院しました。

免疫というのはどういうもかお聞かせください。

体内に菌が侵入した場合や、腫瘍細胞が発生した場合にはリンパ球が対応します。リンパ球には免疫反応を指揮するT細胞と抗体を作るB細胞があり、病原体と戦うために体内を移動しています。体内にウイルスなどの異物が侵入してくると、これを「抗原」と認識し、抗原の活動を邪魔する「抗体」を作り戦います。リンパ球は一度出会ったウイルスや細菌を抗原として記憶し、二度目に同じウイルスが侵入すると、抗原(ウイルス)の活動を阻止するために大量の抗体を作ったり、菌を直接攻撃して再発を防ぎます。これが免疫です。人間の体は口から入り排泄するという一方通行。その入り口には口蓋扁桃、咽頭扁桃、舌扁桃があり、菌の侵入から守っています。その構造は城を守る城兵と同じで、ウイルスの侵入を防いでいるんです。それでもウイルスが侵入した場合、リンパ球が抗原の活動を阻止するために体内で戦うのです。
現代人は免疫が低下しているのではないかという声をよく聞きますが、免疫力が低下しているわけではなく、環境の変化などにより過剰に反応するようになっているんですよ。

院長先生の考える耳鼻咽喉科の役割とはどういうものですか?

人間に一番必要なもの、ないと生きられないものといったら「酸素」ですよね。人はずっとその酸素を使って生きています。体内に蓄えられた酸素は脳がその大半を消費し、次に筋肉が、そして残りがそれ以外の細胞に供給されます。 その酸素をチャージするための大事な時間が睡眠なんです。良い睡眠をとることはとても重要。長時間睡眠をとっても、疲れがとれていないように感じる時は、十分な酸素がチャージされていないということなんです。
アレルギーや鼻づまりなどがあって、十分な良い睡眠が取れないと酸素のチャージができない、それでも無理矢理起きてでかけることの繰り返しで、体力が消耗されていくという悪循環になってしまいます。なので単に「鼻づまり」や「アレルギー」と考えないで欲しいですね。
様々な研究、治療に携わり、自分の医院を持ったわけですが、一般のクリニックの役割は予防医学的な観点で必要不可欠だと考えています。
風邪、鼻づまり、アレルギーなどの小さいと思われる症状が、実は健康な毎日を送るための基礎を脅かす原因になっている可能性があります。
一人一人が正しい知識を持ち、みなさんが予防にあたるためのお役に立ちたいですね。

日々の生活の中で、心がければ良いことはどんなことでしょうか?

免疫力を高めるにはリンパ球の動きを活発にすることが大切です。そのためには腸を活性化することも大切。腸を活性化することはリンパ球の活動に大きく影響してきます。簡単な方法としては、一日1度はヨーグルトを食べるといいですね。ヨーグルトだったら何でも良いというわけではなく、プロバイオティクス食品やカスピ海ヨーグルトなどがいいですよ。私自身も一日1回茶碗一杯分のヨーグルトを必ず食べています。ビタミン類の補充も重要。
そして、リンパ球はストレスに弱いので、ストレスを溜めないようにすることも重要です。ストレスがすべての病気に影響してくるのは、ストレスがリンパ球の働きを悪くしてしまうからなんです。睡眠を十分にとり、良い食品を食べて、ストレスを溜めない。それが健康になる秘訣なんです。

最後に地域の皆様へのメッセージをお願いします。

「風邪は万病の元」というように、普段の治療はとても大事です。様々な研究やこれまでの経験を生かし、患者さんにわかりやすい丁寧な説明と、質の 高い医療の提供を目指しております。健康の促進、病気の予防などのお手伝いができればと思っています。どんなことでもお気軽にご相談ください。

※上記記事は2009.11に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

いなば耳鼻咽喉科 稲葉 鋭 院長

いなば耳鼻咽喉科 HAYASHI INABA

いなば耳鼻咽喉科 稲葉 鋭 院長 HAYASHI INABA

  • 好きな作家: トム・クランシー、宮城谷昌光
  • 好きな映画: パイレーツ・オブ・カリビアン 、ベン・ハー、ライトスタッフ
  • 好きな言葉: 不東
  • 好きなアーティスト: 好きな音楽・アーティスト:山下達郎
  • 好きな場所: スペイン(バルセロナ)
  • 出身地: 神奈川県
  • 趣味: 写真、剣道

INFORMATION