やすこレディースクリニック 林 康子 院長 YASUKO HAYASHI
日本医科大学を卒業後、産婦人科を専門に研鑽を積む。大学病院や一般病院などで経験を重ね、「センター南駅」そばに開業。
日本医科大学を卒業後、産婦人科を専門に研鑽を積む。大学病院や一般病院などで経験を重ね、「センター南駅」そばに開業。
中高と理系の学校にいたので、将来はそっち方面で何か手に職をつけられればと考えていました。勉強はわりと好きだったのですが、かといって研究などには向いていないと思っていたんです。医師を目指すようになったのは、今まで勉強してきたことを“人を相手にして活かしていきたい”という思いがあったからです。
医学部に進んだ時点では産婦人科ということは全く頭にありませんでした。それが実習で各科を廻った時に私なりに思うところがあったんです。今では考えられませんが、産婦人科診療でもプライベートが保たれない、というような環境が当たり前で「これは何とかしたいな」と考えたのがきっかけです。
大学病院時代はとにかく働いてました。家に帰らないなんて当たり前で、「嫌だ」とかそういう言葉は存在もしてなかった時代です。いまでこそ働く女性の地位が確立してきてはいますが、あの時代はまだまだ・・・。
『やすこレディースクリニック』は2003年に開院しました。大学病院で診療を続けているうちに段々と「自分のやりたい医療」というものの形が見えてきて、それで開業に至ったという次第です。気軽に受診出来て、親しみやすい婦人科でありたいと思っています。
患者さんが充分に理解して納得されるまで説明をしっかりとおこなうということですね。要するに私が患者さんだったら「こうして欲しい」ということを形にするということです。今、何が起きているかという理論から説明を始め、どこがどう変調をきたしてるから、この薬が、この治療が必要なんですよということをかいつまんで説明をする。丁寧に説明をおこなえば患者さんも「なるほど」と前向きに治療に取り組んでいただけるんです。
結果、おひとりおひとりに掛かる時間は長くなってしまい、お待たせしてしまうこともあるので、最近はipadなどのデジタル機器を用いてコンパクトに分かりやすく伝えるように心がけています。ただ、しっかりと説明をする、というのは変えたくないなと思っております。
今までは、”女性だから”生理は我慢するものだと考えられてきました。それによって学校生活や仕事で我慢しなければいけないことが沢山あったのですが、今はその考え方は古く、女性としてよりよい生き方を選択することが当たり前になってきました。中学生でも高校生でもピルを使用して月経を楽にすることが出来ますので、受験や仕事などの様々な状況で「生理だから」と考えなくて良いのです。また、30代~40代の方でも月経を楽にする方法が出てきているので、是非相談して頂ければと思います。
ただ、「我慢」の中には病気が隠れていることもあるので、我々産婦人科をパートナーにもって頂き、気軽に相談しに来てほしいです。
子宮頸がんワクチンはしばらく積極的勧奨が行われませんでした。しかし、2022年状況が変わり、2022年4月より25歳までが無料接種の対象になりました。当院では、子宮頸がんとワクチンの説明会を定期的に開催しています。
現在、公費では2種類、自費で1種類のワクチンがあります。いつどのワクチンを接種するかしっかり理解して、選んでもらいたいと考えています。ワクチンを接種しても定期的ながん検診は必要です。原因であるHPVウイルスは、感染したら一生潜んでいるといわれています。そのため、若い方以外も検診は続けてください。
今は色々な情報が錯綜していてそれに振り回されることも多くあると思いますが、きちんと正しい知識を身に着けて、女性としてハッピーに暮らして頂きたいと思います。悩むよりまずはきちんと婦人科を受診して、その後はご自身の生活も見つめなおして頂きたいです。お薬で治ることも勿論ありますが、生活を見つめなおすことで治るケースも多いのです。
とにかくご自身の身体を大切にして頂きたいです。
※上記記事は2021年9月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
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