高瀬 光寛 代表・工学博士（自立学習指導会　センター北教室)のインタビュー

この道を志したきっかけや現在に至るまでの経緯をお聞かせください。

学習塾を始める前は、東工大の大学院でセラミックスの研究をしていました。アルミナという物質（ルビーの原科）の超微粒子の作り方と生成原理を解明して工学博士となりました。この研究の応用としてアルミナで透明の祈り鶴を折りました。その写真が日経新聞に載ったために、世間から注目を浴び事業化の動きが起こり以後事業化に奔走することになりました。
しかし事業化はなかなか難しく順調には進みませんでした。その合間に塾や家庭教師のアルバイトをしていましたが、教えている生徒の成績が良く伸びたので、仕事の片手間に生徒を教えてみようとミニコミ誌に生徒募集をしたところ7人の高校2年生が集まりました。これが自立学習指導会が作られた経緯です。
その後すぐに生徒が増え始めワンルームマンションでは収容しきれずに、本格的に教室を借りて塾をスタートさせることになりました。

『わからない子をどう教えていくか』に重点を置いているようですが？

世の中で成功している塾というのは出来る子をいかにたくさん集められるかということに努力しています。出来る子が良い学校に入ればその塾の評判も上がり、出来る子ばかりか出来ない子も沢山集まってきて、全体的に生徒が増えてくるという仕組みです。しかし実際は出来る子に授業のペースを合わせていく為、出来ない子は遅れがちになり、お金だけ払うお客さんとなってしまいます。
実際、今までに色々な子を教えてきましたが、出来る子は教えたことはすぐに理解し、良く覚え、すぐに変わっていきました。
しかし、経営者としては失格なのかもしれませんが、ここでも研究者の習性が出まして「わからない子をどう教えていくか？」という難題に対して正面からぶつかっていき、出来る子も出来ない子も全員を引き上げていく「自立学習法」という勉強法を確立していきました。
当教室を始めたばかりの時は「わからないから教えたい」というのが宣伝の文句でしたよ。

『自立学習』を具体的にお聞かせください。

当教室は知識を教えることが目的ではありません。大人が一方的に教えても子供は受身になってしまいます。本当に大切な事は自分で教科書を読み、理解をしながら知識を身につけていくことです。
そうしないと当然成績は上がっていきませんので、まずは問題をよく読み、どこが分からないのかを自分で見つ出す作業から、取り掛かってもらう様にしています。
それを繰り返していく内に、段々分からないことが少なくなってきて、読めばわかるという感覚をつかめるようになります。
感覚をつかめるようになると、今まで落ち着きのなかった子達も態度が一変し、集中力が飛躍的に増し、何よりも辛い、苦しいという感覚が無くなってきて、楽しく勉強が出来る様になるんです。
そういった子達は勉強している後ろ姿でわかります。背筋が伸びて、無用な動きが無くなり、目が教科書を凝視する様になってくるんです。
もちろん、全てを自分一人では解決出来ませんので、生徒さん3名（学年は様々ですが）に対し、先生1名という個別指導の方法をとっています。
また気分を変え集中力を保ってもらうために、教室内でも場所を変えて自習の様な感じで指導したりもしています。
当教室では問題の時点でわからない所を「難」（なん）と言っていますが、難が出てくるとそこで勉強が止まってしまいますので、どの部分の意味が分からないのかをその場で教え、問題の意味を深く理解させるという事に重点を置いています。

『オリジナル勉強方』というのがあるようですが？

よく○○道というのがありますが、それに近いもので、勉強のみならず人間としての人格を高めていくということが一つと、もう一つは「読解力」が全ての始まりという考え方です。「読解力」というのはすぐに身につくものではありませんが、説明文→例題→問題を自分で読み、いかに理解出来るかという事を徹底して考えていきます。
これを繰り返し行っていくと、通常の人の2～3倍の速さで理解出来る様になってきて、算数をしながら国語力も次第に上がってくる相乗効果が生まれてきます。
どの程度の効果が出ているのかを具体的に調べてみた所、中学受験生全員の偏差値が２０以上もアップしていくという、驚く様な結果が出たんです。
こんな当教室の「オリジナル勉強法」を更に浸透させ確立できればと思っています。

子供の学習塾を検討している親御さん達にメッセージをお願いします。

子供達の成績を本気で伸ばしたいとお考えの方、また他の塾で成績が上がってこないと、集団指導での受験勉強に限界を感じている方々は、無料体験がありますので、まずは当教室の個別指導をお確かめください。 自立学習は受験だけで役立つものではありません。日本の様な先進国では、社会のシステム上、自立学習というものが、とても重要になってきます。
人生という長いスパンの中で、子供達の人格と能力を高めていくお手伝いをさせて頂ければ幸いです。

※上記記事は2010.5に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。